『本質を見通す100の講義』森博嗣:実は癒しの一冊の可能性

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今週の書評は森博嗣さんのエッセイ、『本質を見通す100の講義』です。

森博嗣さんといえば

昨年、綾野剛と武井咲が主演を務めた月9ドラマ『すべてがFになる』の原作者として有名ですよね。

この本は「100の講義」というシリーズもののようで

今作は4作目になるそう。

僕はこれがシリーズものだとは知らずに買ったのですが、

森博嗣という作家の性格というか人柄というか

そういうものが滲み出ているとても面白い本でした。

そもそも僕は森博嗣さんの小説を一作しか読んだことがなく、

それも自分としてはあまりはまらなかったので

そこから彼の本は全く読んでいなかったのですが。

作家の方が(もちろんそれぞれ違うことは承知の上ですが)考えていることや見えている世界はやはり人とは全然違うんだんなあと感じました。

内容は講義というだけあって1~5限に分かれており、

それぞれの章で彼の考えをつらつらと述べていくというシンプルなスタイル。

特に面白いと思ったのは第3限の人間の真意を読み解く「言葉」論ですね。

理系出身だからなのか、

それともそれは関係ないのか分かりませんが、

まあ言葉に対しての考え方が捻くれているというかなんというか。笑

言葉の使い方をかなりロジカルに考えられているようで正しい意味で言葉を使うとこうなる。もしくはこういう言い方をしているけれど実際の意味はこうであるなどなかなか突っ込んんだ感想をお持ちのようです。

僕もあれ?この日本語おかしいな。と思うことはありますが、

ここまで論理的に言語化をしたことがなかったので

あ、いわれてみれば確かにそうだな!と思うことが多い章でした。

まあ普通の人はここまでロジカルに考えることをしないということな気がしますが、

逆に言うと普通人がやらないことを突っ込んで実施することで一冊の本を出版することができるという例なのかもしれません。(もちろん人気作家が言うということが重要なのかもしれませんが)

ただちょっと違和感に感じたことがあって。

本作の中で森先生も書かれているように、

この方は自分の考えをめちゃめちゃしっかり持っているけれど、

他人にそれを押し付けることをしない人なんです。

にも関わらずタイトルが『本質を見通す〜』といった自分の考えの正しさを主張しているようなものであること。

自分の中の本質を見通すとうことなのかもしれませんが、

講義という名前がつく以上、

そこには人に教えるという意味が当然含まれるわけで。

このタイトルをつけたのはもしかすると編集者なのかもなー、でもそれに対して何も言わなかったのかなー?と不思議に思いました。

講義というか、

こんな考え方をする人も世の中にはあるんだよという雑談集という雰囲気なので、

タイトルとの乖離が若干気になりましたが、

内容は面白いというか非常に興味深いものなので、

一読するとなぜかホッとするというか。

色々な考えを持った人がいるんだから間違った考えなんてないんだなあと思わせてくれる本になっています。

ちょっと疲れ気味だなあとか、なんかストレスだなあと思っている人にとっては癒しの一冊かも。笑

したっけ、またね!

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