『砂の上のあなた』白石一文:色んな人と語りたい作品

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今週の書評は白石一文さんの『砂の上のあなた』。

そうです、まさかの白石一文連チャン!笑(前回は『快挙』の感想を書きましたね)

僕は結構一度はまった作家さんは連続で読み進める傾向にあるので

もしかするとしばらく小説は白石一文特集的な感じになるかもしれないです。

それにしてもまだ2作しか読んでいないですが、

白石さんがこんなにも壮大なテーマ設定をされる方だとは思いませんでした。

『快挙』も確かに壮大だったのですが、

なんというか僕のような人間でもふとしたときに考える、

自分の人生で大切なことはなんなのか?といったことがテーマだったのでそこまでうわー、小難しいなあという感はありませんでした。

しかし今回読んだ『砂の上のあなた』はざっくりいうと人間が生きるとはなんなのか?ということが根底にあり、

そこから人を産むということ、家族とは?愛とは?みたいな様々なものがぎゅっと凝縮されており、中々のお腹いっぱい感。

正直自分でもまだ整理できていないというか把握で来ていない感じがしますし、

もしかすると女性の方がつかみやすい小説なのかもなあと思いました。(主人公が女性ということもあり)

内容は専業主婦である西村美紗子の元に、ある日突然、亡くなった父がとある女性へ送った手紙をもっているという謎の男、鎌田浩之から電話がかかってくる。その日から彼女は周囲の人間関係の根元の存在を知るような様々な出来事に巻き込まれていく。といった感じ。

ただこれを見ても正直さっぱりわからないと思いますし、説明がかなり難しい、本当に複雑な内容。

なので詳しく知りたい方は是非とも本書を一読していただくとして、

このブログではいつもの通り自分がこの本を読んで感じだことを中心にして書きたいと思います。

僕がこの小説を読んで印象に残っているシーンが一つあって。

美紗子が過去の自身の妊娠したときの様子を思い浮かべるシーン。

美紗子は「いつの時代でも子どもを産むという決断は女性のみが最終的な判断をすることができ、この世界が存続してきたのは女性が子どもを産むという決断をし続けてきた結果に過ぎない」思い返します。

よく、男性は結局女性には絶対敵わないということをいう人がいると思うんですが、

僕はそれが腹落ちしていなく。

いっている意味はわかるんだけど、それってなんでなんだっけ?とずっと思っていたんですよね。

そしてその答えがこれだったのか!ということにこの場面をみてようやく腑に落ちたことに素直に感動しました。

確かに子を産むかどうかという最終判断は女性にしかできず、

だからこそ母親はお腹を痛めてまで産むと決断した自分の子どものことが本当に可愛いんだろうなあと。

この気持ちは自分のような男には最終的にはわからない次元の話なのかもしれないなと感じました。

もちろん自分に子どもができれば本当に可愛いと思うんだろうけど、

最終的に母親の偉大さには遠く及ばない存在なのかもなあと。

この小説は内容が面白いかどうかという切り口で語るというより、

自分のこれまでの思考や、普段考えもしないことを意識するきっかけになるような本だなあと思います。

読んだ人によって全然感想が異なってくる作品だと思うので、

みなさん是非読んでどんな風に感じたかを教えてくれるととっても嬉しいです。

したっけ、またね!

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