『群集心理』ギュスターブ・ル・ボン:100年前からの先見性

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2017年、

最初の読書が終了しました。

かなり固い内容で書かれていて

しかも原文が発行されたのが1895年と100年以上も前。

それでも2017年の今を考える際に非常に示唆に富んだ内容になっていると思います。

ギュスターブ・ル・ボン著の『群集心理』。

19世紀末に発行されたこの本で

著者のル・ボンはこれからは群衆の時代になると断言しています。それが不可避のことであるとも。

王や君主などが政治の方向性を決めていく時代は終わり、

群衆と呼ばれる集団によって国の方向性が決められていく、ということです。

これからはいかなる君主も群衆の望む方向性に世の中を導いていくことこそが役割であり

彼らの声をどのように自らの考える方向性に持っていくかが重要であると。

群衆は非常に良くない特徴を持っています。

衝動的で興奮しやすく、

暗示を受けやすい傾向にあり、

単純で理屈が通用しない。

個々人だと非常に知的レベルの高い人でも

一度群衆の中に入ってしまうと判断ができなくなり感情で動くようなる。

個人でなすことのできないような殺戮行動をしてしまったりもする。

一方で

英雄的な素晴らしい行動をとることもある。

そんな群衆の実態やなぜ群衆が生まれるのか、群衆を導く指導者像などを詳細に描いた一冊です。

群衆の意見がいわゆる賢者の意見よりも優先されるというのは

上記で触れたトランプの当選や

イギリスのEU離脱などからも分かる通り

2017年の現代により顕著な部分であると思います。

それ以外に印象的だったのが

群衆の意見が一定ではなく常に揺れ動く理由として触れられていた

情報量の増加という部分です。

新聞・雑誌などのメディアが発達したことで

様々な情報が人の目に触れられるようになったことが挙げられていました。

100年前でこれですよ?

インターネットが発達し

誰もが発信者になれるこの時代、

いいも悪いも含め世の中は情報で溢れかえっています。

あっちの意見に頷いたと思えば

こっちの意見にいいね!を押す。

世論の移り変わりを予測するのはもはや不可能な時代と言えると思います。

2016年の言葉としてイギリスのオックスフォード辞書が「ポスト真実」を選出しましたが

群衆を操るために今の政治家にとって必要なことは

いかに「ポスト真実」を流布し

最終的に帳尻を合わせるかという能力なのかなあと思いました。

そして2016年の「ポスト真実」という内容を1895年にすでに触れているル・ボンの先見性に感嘆するばかりです。

今の時代に僕らが考えなくてはいけないことは

自分がいつでも群衆になりうることを理解し、

様々な情報に左右されず

自分のロジックで物事を判断していくということなんだと思います。

ル・ボンが今の時代に生きていたら

一体どのように現代人を評するのかを聞いてみたかったなあと思いつつ

2017年も色々な情報を自分の中で整理することのでき人間になりたいなと思いました。

したっけ、またね!

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